衆院が解散され、2月8日投開票のスケジュールで選挙戦がスタートしました。 早速、メディア(ニコニコ動画、NHK日曜討論等)では党首討論が熱を帯びています。
多くの党が「消費税減税」「成長投資」を掲げ、さらに「現役の手取りを増やす」「社会保険料削減が一丁目一番地」といったトーンで競い合っています。
そんな中、「チームみらい」だけは消費税減税よりも社会保険料削減(高齢者の3割負担等の具体策も)に重点を置き、独自色を出しています。SNSや株クラ界隈でも、「チームみらいの政策こそ現役世代のためのものだ」「AI活用への理解度が深い」といった好意的な声をよく見かけます。私自身、昨年の参院選では特にAI活用という姿勢に共感し、比例で「チームみらい」に一票を投じました。
しかし、今回の衆院選。 私の目は、かつて支持した「チームみらい」や「手取り増」を叫ぶ政党ではなく、もっと保守的な政党に向いてしまっています。
なぜか? 理由は極めてシンプルで、ドライなものです。 私のFIRE生活が、「現在の制度」が続くことを前提に設計されているからです。
共産党や社民党、れいわ新選組といった左派政党は、再分配の強化や資産課税の強化を主張します。こうした極端な例でなくとも、「現状を大きく変える」「優遇されている高齢者の負担を増加させる(応能負担と言いますが…)」ことを是とする革新的な政党は、今の私にとって「FIRE生活という平穏」を脅かすリスク要因に見えてしまうのです。
「社会保険料削減」や「現役の手取り増」。 これは勤労者にとっては素晴らしい政策です。しかし、すでに給与収入がなく、住民税非課税世帯やそれに近い低所得水準に(意図的に)身を置いているFIRE民にとって、これらの恩恵はほぼありません。 むしろ、その財源として資産課税が強化されるリスクの方が怖い。FIRE生活の大前提である「FI(Financial Independence)」という土台そのものが崩されるリスクがあるのです。
私は気づいてしまいました。 FIRE生活そのものが、現行制度の歪みや隙間をフル活用した「既得権」的な設計の上に成り立っているということに。
世間が求める改革が、自分にとっては不利益になる。 今回の解散総選挙は、自分がいつの間にか世間のマジョリティ(現役労働者)から外れ、異端の存在(FIRE民/資本家側)になっていることを改めて突きつけられた出来事でした。
なお、仮に私が現在現役を続けていたとしても、氷河期世代・ロスジェネ世代への恩恵は少ないと見ています。 我々の世代は、旧来の団塊世代や団塊ジュニア世代が得た既得権を享受できず、かといって変革期には「調整弁」として扱われてきました。上の世代が得た利益は得られず、下の世代がこれから得る利益も得られない。 まさに「損な役回り」を強いられ続ける、不遇の世代なのです。こればかりは、この時代を這いつくばってきた人たちにしか湧かない実感だと思います。
今の改革の流れを見ていると、また同じことが繰り返されそうな予感がしています。 社会保険料が下がっても、我々が恩恵を受けられるのはせいぜい10年以下。その代償として、本来その後数十年受けられるはずだった老後のメリット(年金や医療)はカットされる。下手すると資産にも課税される。 そんな「時代の変革」に、最後まで翻弄され続ける世代。 それが、ロストジェネレーション世代なのです。